読者のみなさま、こんにちは。かぜの研究、第15回です。
個人的にはほとんど処方することはないのですが、他院での過去の処方をお薬手帳で確認すると、よく見かける薬があります。
今回はこうした薬のうちで、トラネキサム酸(トランサミンなど)について、調べてみました。
扁桃炎・咽喉頭炎に?
トランサミンの効能・効果は以下のようになっています。
○全身性線溶亢進が関与すると考えられる出血傾向
(白血病、再生不良性貧血、紫斑病等、及び手術中・術後の異常出血)
○局所線溶亢進が関与すると考えられる異常出血
(肺出血、鼻出血、性器出血、腎出血、前立腺手術中・術後の異常出血)
○下記疾患における紅斑・腫脹・そう痒等の症状
湿疹及びその類症、蕁麻疹、薬疹・中毒疹
○下記疾患における咽頭痛・発赤・充血・腫脹等の症状
扁桃炎、咽喉頭炎
○口内炎における口内痛及び口内粘膜アフター
扁桃炎、咽喉頭炎における咽頭痛などには効能・効果が認められています。かぜについては、この疾患を理由として処方されていると考えられます。
ところで、扁桃炎・咽喉頭炎に対するトラネキサム酸の効果は、どの程度検討されているのでしょうか? 確認しておきましょう。
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