地域医療ジャーナル ISSN 2434-2874

地域医療ジャーナル

2016年10月号 vol.2(10)

医療は人を癒せるのか? 健康と幸福と仏教と紐付けた随想的考察

2016年09月20日 23:57 by 89089314
2016年09月20日 23:57 by 89089314
 普段、私はいわゆるEBM(Evidence Based Medicine)のスタイルに則って記事を書いているつもりですが、EBMの考え方として、とても大事なことの一つが、「当たり前を疑う」ということです。これは、今まで当たり前だと思われていた治療が、統計学の手法を用いた疫学的な研究により無効であったり、あるいはむしろ有害であったりすることが明らかになっているからでもあります。

 そのように、「当たり前を疑う」という考え方からすれば、今回のテーマのような「医療は人を癒せるのか?」という疑問は、EBM的にもとても重要な問いだと思います。私が扱うにはちょっと荷が重いような気がしますが、論考というよりはエッセイのような感じで、つれづれに思ったことを書いてみようと思います。

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

[特別寄稿] エビデンスを説明することの不可能性

2022年11月号 vol.8(11)

モダニズムの解体に垣間見るエビデンスと現実の接点

2022年11月号 vol.8(11)

患者にとっての「エビデンス」とは

2022年11月号 vol.8(11)

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

2023年3月号 vol.9(3)

「世界なんて簡単に変わるはずがない」 多くの人は疑いようのない事実だと考えてい…

2023年2月号 vol.9(2)

渦中にいると気づかないぐらい ささいな判断の違いが 後になって大きかったとわか…

2023年01月号 vol.9(1)

人らしさ それは人間が持つ、魅力的で神秘的なもの。 その聖域が 人工知能(AI…