前回までは3回に分けて、メンタルヘルスの領域でのエビデンス(科学的根拠。主に医学論文とそれが示すデータ)を読む際に気を付けなければならないことについて話してみました。それにあたっては「精神疾患とは何か」みたいなことにも触れざるを得ませんでしたので、私のような若輩者が少々生意気なことを申してしまったと恐縮しているところです。
今回からは、これまでの話をベースに、その時々でふと目に留まった事柄から、地域医療とメンタルヘルスに繋がるような話にフォーカスして書いていこうと思います。
今回からは、これまでの話をベースに、その時々でふと目に留まった事柄から、地域医療とメンタルヘルスに繋がるような話にフォーカスして書いていこうと思います。
さて、私事ながら、うちには小学生の子供がいます。さすがに小学生になると、近所の子供たちと集まっては携帯ゲーム機で遊ぶことが目立つようになりました。親としては、もうちょっと身体を使って遊んで欲しいなぁと思いつつ、でもこれは自分が小学生の頃にもあったことかもしれないなぁと思ったりしています。
私が小学生の頃はファミコン全盛期でした。学校が終われば、誰かの家に行って、一緒にファミコンでゲームをやったものでした。あんまり夢中になりすぎて、友人の親が怒ってファミコンの電源ケーブルをハサミでちょん切られたこともありました(笑)。でもそれを頑張って繋ぎ直したんですね。電源アダプタを隠されたら、誰かが家から持ってくるとか、今にして思えばなんちゅう根性出してんだかと我ながら呆れるのですが、もしかするとゲームってのはそれだけの嗜癖性があるのかもしれませんね。
当時のゲームというのは、今から思い返せば非常に単純な作りでしたね。私のような当時の小学生も、それがゲームの世界であって現実とは違う世界なのだということは十分に分かって楽しんでいました。しかし、技術は今や遥かに向上し、まさに「バーチャルリアリティ」とでも言うべきところまで現実に肉薄している印象があります。それを反映してでしょうか、例えば暴力的なゲームが暴力的な事件を引き起こすのではないかといった懸念は多くの人が持っているように思われます。私自身も実は、とある凄まじく凶悪で無慈悲なアクションゲームをプレイしたことがあるのですが、「これは子供には見せられん……」と戦慄しました。
ということで今回は、テレビやパソコンやネットを使った「ゲーム」が精神や行動に及ぼす影響について話題にしてみましょうか。
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