地域医療ジャーナル ISSN 2434-2874

地域医療ジャーナル

2016年01月号 vol.2(1)

向精神薬を飲んだら自動車を運転すべきではないのですか?

2015年12月18日 09:48 by 89089314
 年末年始、そして春にかけては、忘年会や新年会、送別会や歓迎会などで飲酒の機会が多い時期ですね。そんな時に絶対に避けなければならないものは飲酒運転でしょう。現在の法律では、「酒気帯び運転」のうち軽いほう(呼気中アルコール濃度0.15〜0.25mg/L)で、なおかつ初犯であっても90日の免停と30万円以上の罰金刑が課されるといわれる立派な犯罪です。

 飲酒運転が以前と比べて厳罰化されるようになったきっかけとしては、全国的なニュースにもなったいくつかの痛ましい事故とそれに伴う世論が挙げられるわけですが、あえて一つ疑問を呈してみましょう。
 
「本当に飲酒運転で自動車事故のリスクは上がるのですか?」
 
 それについては、警察庁はホームページで飲酒運転の死亡事故率(交通事故件数に占める死亡事故の割合)は非飲酒者の死亡事故率と比べて8.7倍であったというデータを示しています。

みんなで守る「飲酒運転を絶対にしない、させない」

 結論から申しますと、確かに飲酒と交通事故は飲酒量に依存して相関するというエビデンスがあります。だから、いくら「法律的な許容範囲内」の少量飲酒であっても飲酒運転は避けるべきと言えます。それはそもそも、生きていく上で飲酒は必要というものではないからです。
 では、もし、生きていく上で必要そうなもの……例えば薬……で交通事故リスクが上がるとしたらどうでしょうか?
 
 メンタルヘルス領域で用いられる薬は主に「向精神薬」といって、要するに精神に作用する薬であって、それは多かれ少なかれ認知や判断に影響を与える薬です。認知や判断に影響を与えるということは、それらを高度に統合して行わなければならない自動車の運転というものも影響を受けるのでしょうか?

 今回はそこに少しだけ切り込んでみたいと思います。
 
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