地域医療ジャーナル ISSN 2434-2874

地域医療ジャーナル

2016年08月号 vol.2(8)

報告:薬剤師のジャーナルクラブ『夏のビール電車ワークショップ』

2016年08月01日 22:31 by 89089314
 いきなりタイトルから驚かれたでしょうか。「ビール」と「電車」と「ワークショップ」がどうつながるのか?それは一体何なのか???
 薬剤師のジャーナルクラブ(Japanese Journal Club for Clinical Pharmacists:以下、JJCLIP)の活動については、先月号に「第2回リアルワークショップ」の報告をしましたのでご存知の方も多いかと思います。

報告:薬剤師のジャーナルクラブ:第2回リアルワークショップ, 地域医療ジャーナル, 2016; 2(7)

 改めて説明しますと、JJCLIPは青島周一氏、山本雅洋氏、そして筆者(桑原秀徳)が始めたインターネット上での医学論文抄読会を主な活動としているグループで、その目的は、薬剤師業務にEBM(Evidence Based Medicine)スタイルな部分を付加していくことにあります。
 まもなく3周年を迎えようとしている月例の論文抄読会を行ってきて私たちが感じていることは、いかにEBMというものが誤解を受けているかということと、EBM実践のための最初の一歩を踏み出す際のハードルを高く感じている薬剤師が非常に多いということです。
 そこで私たちは、論文抄読会の開催だけにとどまらず、これまでに様々な活動を派生させてきました。

○2014年6月 第1回JJCLIPリアルワークショップ(岡山:参加者15名)
 普段ネット上でしか繋がってなかった方との顔合わせ(いわゆるオフ会)も兼ねて、論文抄読会を開催するには、特に仮想症例シナリオを作るにはどうすると良いか?についてグループワークを行いました。
 
○2015年6月 第1回JJCLIPシンポジウム(つくば:参加者16名)
 「医学論文の読み方を学ぶだけではなく、新たな学びを発掘しよう」という趣旨のもと、薬剤師の医療における立ち位置を再考し、既存の枠組みにとらわれず、現実を踏まえてどのような実践的な行動ができるのか?パネルディスカッションを行いました。
 
○2016年3月 薬剤師のための医学論文活用ガイド(中外医学社)上梓
 JJCLIPのコアメンバー3人で、現場の薬剤師がEBMスタイルな薬剤師業務を実践するにあたって必要となる心構え、知識、実践例をまとめた書籍を出版することができました。

 そして前出の今年6月の第2回ワークショップ(東京:参加者29名)に繋がるわけですけど、今後の展開としては、やはり既存の枠組みにとらわれず、常に新しいチャレンジをしながら、EBMの裾野を広げていきたいと考えています。そのため、現在はNPO法人AHEADMAPの設立に動いています。
 NPO法人として活動していきたいのは、医療従事者のみならず一般市民も含めて薬や健康に関する情報のリテラシーを高めていくことです。そのためには、さらにEBMの初めの一歩のハードルを低くしなければなりませんし、一般市民も巻き込んでいかなければなりません。そして、そのための「学び」とは、必ず楽しくなければならないと考えています。
 そこで、今回のビール電車ワークショップなのです。
 筆者の地元広島では、広島電鉄が夏の企画としてビール電車トランルージュを運行しています。これに便乗して、ビールを飲みながらでも簡単かつ気軽にEBMの扉を開けてみることができる……そんな内容のワークショップを開催してみましたので報告いたします。
 
(2016.8.1 リンクを間違えていましたので一部訂正しました)

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