地域医療ジャーナル ISSN 2434-2874

地域医療ジャーナル

2016年10月号 vol.2(10)

医療は人を癒せるのか~“医療化”に存在しうる「差別」と「希望」について~

2016年09月22日 12:10 by syuichiao

 医療は人を癒せるのだろうか。例えば、病気の早期発見が”正しい医療のあり方である”、というような考え方は、「医療が人を癒すものである」という前提の上に成り立っている。こういった考え方が一般的というのであれば、多くの人が”医療は人を癒すもの”と考えているのかもしれない。身体的な不条理から解放してくれるであろう可能性を有する医療は、心身共に癒しを与えてくれるはずだと、しばしばそのような信念を抱いていることは自明のようにも思える。

 本稿では、医療の対象となる事態そのものに焦点を当て、医療に癒しを求めるその構造を考察する。そして医療が僕たちに何をもたらすのか、「医療化」という概念を用いて検討し、その帰結がある種の差別的なものであることを示そう。そのうえで、医療における価値判断に必要な原理とは何か、筆者の愚見を述べたい。

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

[特別寄稿] デザイン・コンパス ― 医療情報を「伝える」から「伝わる」にする技術

2019年10月号 vol.5(10)

”フレーミング効果”と”ナッジ”をめぐる倫理的問題

2019年10月号 vol.5(10)

ライブラリアンによるないないづくしのEBM 第6回: 俯瞰と普遍と不可知

2019年10月号 vol.5(10)

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

2019年10月号 vol.5(10)

絵を描こうと思って 描いてみたら 最初のイメージと全然ちがったものになり ...

2019年09月号 vol.5(9)

世界を広くとらえるには どんな方法があるのだろう 自分たちの世界を知ってほ...

2019年08月号 vol.5(8)

いよいよ、夏到来。 梅雨空の下では待ち遠しかったはずの暑さも、 今では季節...