今回は不眠症の治療などに用いられるベンゾジアゼピン受容体作動薬(benzodiazepine;BZD)について取り上げてみたいと思います。私の父親は不眠症なのですが、私はというと、不眠症とはまったく無縁の生活を送っており、強烈な眠気(それは勉強中にしばしば訪れる)とともにすぐに寝てしまいます。お腹が弱いところや、近視&乱視で視力が悪いことは父親譲りなのですが、寝つきが悪いところは遺伝しなかったようです(前髪の生え際の後退についても譲り受けてしまうのか気になる今日この頃)。
古くから不眠症に使用されてきたBZDは、近年、依存症や認知機能への影響、転倒リスクなどが懸念されており、むやみに使用すべきではないといった意見も多くなっています。今年の3月には独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)よりBZDの漫然とした長期使用を避けるように適正使用の通知[1]がでており、漫然使用に警笛が鳴らされています。
長期使用のリスクに関する情報は適正使用にあたって重要なことだと思いますが、週刊誌やテレビなどにより、患者さんたちにネガティブな情報が不安を煽るように広められた場合、「なにそれ!?怖い!飲むのやめる!」と突然服用を中断してしまう恐れがあります。しかし、このBZDという薬は、突然中止すると、離脱症状を起こす可能性がある厄介な薬なのです。中止するときこそ、医師・薬剤師のフォローが必要な薬だと思っています。
では、BZDを中止するにあたって注意すべきことを調べてみましょう!
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