地域医療ジャーナル ISSN 2434-2874

地域医療ジャーナル

2017年10月号 vol.3(10)

正直者が馬鹿を見る? 〜ダーゼンⓇの販売中止を振り返る〜

2017年09月24日 15:31 by tyabu7973

0.はじめに
 今月はスピンオフ企画「冷酷なエビデンス」なんだそうです。読者の皆様はこの言葉を聞いてピンと来ますか?そもそも「エビデンスは冷たいのか温かいのか」みたいなテーマを考える人ってやはりセンスがあるなあと感心してしまったわけですが。エビデンスって単純に言えば「確率的な情報」のことですよね?やはり無機質なものである気がしますし、「それってエビデンス無いよね?」などと巷で語られる語り口にはとても冷たい印象を持っています。でもエビデンスの使い方ってそんなもんなんでしょうか?

 今回は半世紀弱使用されてきたダーゼンⓇの販売中止を振り返りながら、「冷酷なエビデンス」について一緒に考えて行きたいと思います。


1.ある日のひとこま
**********こんなことを経験しました********** 
研修医「先生、昔のカルテ見てたらダーゼンⓇって薬が処方されてたんですけど、あれって何すか?」
私(指導医)「おお、ダーゼンⓇ!懐かしいなあ。風邪で痰が絡む人とかによく出してたよ。」
研修医「あ、そうなんですね。俺使ったことないっす。」
私(指導医)「そりゃあ、そうだよ。だって発売中止なんだから。確か2011年だったかな」
研修医「え?なんで販売中止なんですか?」
私(指導医)「なんだか効果が証明されなかったんだってさ。気管支炎とかね・・・」
研修医「へ〜。効果が証明されなかったら発売中止じゃ、実際そんな薬ばっかりですよねえ?」
私(指導医)「むむむ・・・」
********************************

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

[特別寄稿] プラセボ効果とノセボ効果の知識を社会に広げよう

2021年10月号 vol.7(10)

[特別寄稿] 国内外の事例で見る商品としてのプラセボ

2021年10月号 vol.7(10)

[寄稿] プラセボ、ノセボの現在地~プラセボ効果を最大限に ノセボ効果を最小限に~

2021年10月号 vol.7(10)

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

2021年12月号 vol.7(12)

希望ってなんだっけ この先にどんな未来が待ち受けているのか 森はつづくのか...

2021年10月号 vol.7(10)

ノセボがあるのは、 医療に不安や畏れがあるから。 プラセボがあるのは、 医...