読者の皆様、明けましておめでとうございます。
今までは、その都度、テーマを決めて論考してまいりましたが、この2018年を節目に新連載ということで薬の飲み合わせについて取り上げていきたいと思います。
この連載の目的はといいますと…、
患者さん「他の病院でもらった安定剤を飲んでいるんだけど、今日処方された薬と一緒に飲んでいいのかしら?」
私の頭の中:{安定剤か…ベンゾジアゼピン系の抗不安薬かな?でも抗うつ薬(パニック障害に使う場合とか)とか、気分安定化剤(バルプロ酸など)を安定剤と説明されている可能性もあるかもな…}
私「お薬の名前はわかりますか?」
患者さん「名前なんてわからないわ。お薬手帳?家に忘れてきちゃったわよ。」
私「他にお薬を飲んでいることを診察時に先生にお伝えしましたか?」
患者さん「そんなの聞かれてないから言ってないわ。ほら、白くて丸い錠剤よ。水色のシートの…。ここまで言えば薬剤師なんだからわかるでしょ!?」
私「……」
(注;フィクションですが類似例はしばしば…)
似たような事例を経験された方、いらっしゃいませんか?とくに珍しいことではない"薬局あるある"ではないかと思いますが、薬の組み合わせによっては思わぬ不利益を被る恐れもあります。患者さんも飲み合わせの良し悪しがあるということはなんとなくご理解いただいているように思うのですが、同じ効き目の薬であっても飲み合わせに問題がある薬とそうでない薬があることはあまり知られていないのではないでしょうか。
薬の飲み合わせについては、薬剤師が担っていくべき分野ですよね。薬の飲み合わせってけっこうややこしいんだよ、ということが伝わるよう地道に情報発信していきたいと思っております。他の記者さんの記事との差別化も意識して立ち上げた新連載の記念すべき第1回の内容は、併用禁忌ではないけど、もしかしたら死亡リスクが増加するかもしれないことが示唆されている相互作用について取り上げたいと思います。

読者コメント