インフルエンザが流行っていますね。まだ1月中旬だというのに(1月にこの記事を書いています)、私の会社でははやくもインフルエンザでダウンした薬剤師が続出し、エリアシフトが崩れ落ちて、シフト作成担当者は泣きながらシフト調整をしています。
ただでさえ忙しいこの時期に、4月の法改定も控えており、医療関係者の方々は、職場が修羅場と化し、さぞ疲弊していることでしょう。
そんな状況であるにもかかわらず、私は何をしているのかというと、小学生以来の空前のドラクエ(※)ブームが到来し、ドラクエ4を購入してしまいました。ただいま、地獄の帝王が復活しようとしているという状況にあり、とても薬局で働いている場合ではないのですが、地獄の帝王が眠りから覚めたところで、勇者率いる私のパーティなら余裕で撃破できることでしょう。
※RPGゲーム「ドラゴンクエスト」のこと。
ドラクエの続きが気になるところではありますが、気持ちを切り替えて薬の飲み合わせについて検討したいと思います。
そうです、私は勇者ではなく、薬剤師なのでした…。世界を救うのではなく患者さんを救わなくてはいけません。
今回は前号にて予告したとおり、実例を基にした仮想症例を用意しました(本題の部分だけ残して、大幅に改変してあります)。最後に、実際に私がどのような対応をしたのかについても赤裸々に綴りたいと思っておりますので、参考にしていただけたら幸いです。
薬の飲み合わせ 第3回「過活動膀胱治療薬の併用療法」
<仮想症例>
65歳女性 Cさん
○○内科
Rp1:アムロジピン錠5mg 1錠 朝食後 28日分
Rp2:イミダプリル錠5mg 1錠 朝食後 28日分
Rp3:インダパミド錠1mg 1錠 朝食後 28日分
Rp4:ソリフェナシン錠5mg 1錠 朝食後 28日分
Rp5:酸化マグネシウム錠330mg 3錠 毎食後 28日分
Rp6:ミラベグロン錠50mg 1錠 朝食後 28日分
(Rp6が初処方となる)
病歴:高血圧、骨粗しょう症、過活動膀胱
アレルギー歴:なし
副作用歴:なし
他科受診:△△整形外科
併用薬:エルデカルシトール0.75μg、L-アスパラギン酸カルシウム水和物200mg、ケトプロフェンテープ40mg
参考
アムロジピン、イミダプリル、インダパミド:降圧剤
酸化マグネシウム:緩下剤
ソリフェナシン、ミラベグロン:過活動膀胱治療薬
エルデカルシトール:ビタミンD(骨粗しょう症治療薬)
L-アスパラギン酸カルシウム水和物:カルシウム剤(骨粗しょう症治療薬)
Cさんのご家族が来局。
「トイレが近くて、失禁してしまうこともあり、何とかして欲しいと先生に訴えたら薬が追加になった」とのこと。
今回の主役は過活動膀胱治療薬のミラベグロンです。Cさんに初めて処方されたミラベグロンについて調べてみましょう。
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