0.はじめに
働き方改革が話題になっています。
多くの職場で過剰労働が原因による過労死、自死が報告され、社会として動き出したのは真っ当なことではあると思います。
医師はどうでしょうか?2016年に新潟の病院の研修医が自殺した事件では、労災認定がされ長時間労働が原因と判断されています。
もちろん、過労死には至らないまでも、多くの医療機関において日常的に残業や労働時間超過があると思います。
聖路加国際病院に労働基準監督署が立ち入り調査をして、土曜日外来を縮小したのは記憶に新しいと思います。
今月は医療職のバーンアウトに注目しつつ、その患者への影響にはどんなものがあるかといった観点で見てみたいと思います。
1.ある日のひとこま
**********こんなことを経験しました**********
研修医「先生、なんか疲れてます??」
わたし「ああ、昨日当直だったからねえ・・・午後から外来だよ〜」
研修医「あ〜。研修医は午後休んで良いとは言われるけど、先生達は無理なんですか?」
わたし「いや、まあうちらも帰りたいけどね・・・」
研修医「なかなか難しいですね。でも、先生教えてくれたじゃないですか。当直明けに業務をするのはアルコール飲んで運転するようなもんだって。」
わたし「はい・・・そう言いました。」
研修医「何とかならないんでしょうかね、このシステム・・・」
********************************
2023年3月号 vol.9(3)
「世界なんて簡単に変わるはずがない」 多くの人は疑いようのない事実だと考えてい…
読者コメント