地域医療ジャーナル読者の皆さま、新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
とはいえ、この原稿を書いている現在は2018年12月の前半。つい半月前の仰天驚愕のニュースの衝撃が、まだまだ冷めやりません。
中国の南方科技大(広東省深圳市)の賀建奎副教授が、世界で初めてゲノム編集技術を用いてエイズウィルスに感染しにくくした双子の女児を誕生させた、と発表しました。コトの真偽はまだはっきりしませんが、同大が非難し調査に乗り出すやら、日本を含め各国の各種学会から非難声明が相次ぐやら、世界中で大騒ぎになっています1)。この波紋は2019年に広がっていくことでしょう。
最先端科学技術の急速な発達に伴って「生命操作はどこまで許されるのか」という倫理議論は未だ十分に進まない中、こうした一部の研究者によるフライングが技術開発競争をいたずらに過熱化していくのでは、と懸念されてなりません。
私はゲノム編集そのものを論じられるほどの知識を持ち合わせませんから、ただ英語ニュースを読みかじっているだけのブロガーらしく、「生命を操作する技術のすべり坂」への懸念を覚えた、同時期の話題を3つご紹介しようと思います。
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