医療従事者にとって、最新の臨床情報をアップデートし、それを実践的な知識として身に着けていくためには継続的な学習が必要です。しかしながら、一人で学習に取り組んでいても、何をどう学んだらよいのか、あるいは学ぶべきテーマに片寄りが生じたり、様々な理由で学習を続けるモチベーションを維持できないことも多々あるでしょう。そのような状況の中で、学習を共有できる場や、同じ志をもった仲間の存在は、継続的な学びを実践する上で、大きな助けになってくれるはずです。
そんな中、栃木県宇都宮市に、NPO法人『くすりと地域医療を考える会(the Meeting of Evidence-Based practice in Utsunomiya for Suffers;以下MEBiUS)』が発足しました。
MEBiUS公式ホームページ▶https://npo-mebius.jimdosite.com/
MEBiUSは、科学的根拠に基づく医療(EBM;evidence-based medicine)の実践と、多剤処⽅(ポリファーマシー;polypharmacy)への介⼊に関する研修会の継続的な実施により、薬剤師の資質向上をはかること、そして得られた知識をもとに、医療適正化に向けた情報を医療・介護関係者へ共有すること、さらには地域住⺠などへの啓蒙活動により、適切な薬物治療の提供と地域住⺠の健康増進を目指すことを目的に設立されました。
去る2019年7月5日(金)、栃木県宇都宮市にて、MEBiUS 発足記念研修会が開催されました。本稿では、特別講師として登壇された矢吹拓先生(独立行政法人 国立病院機構 栃木医療センター 内科医長)のご講演内容も含め、研修会の概要をお伝えしたいと思います。なお、本研修会の記事化に関しましては、MEBiUS代表理事の 船見 正範 先生、並びに講演演者の 矢吹 拓 先生、両名の御承諾を得ております。
読者コメント