医療現場で医学的論文などの科学的根拠(エビデンス)を活用するにはどうしたらよいか。この課題に長年関わってきましたが、簡単ではありませんでした。エビデンスを届けようとすると、途端に困難に直面するのです。
情報が届かないのは、患者や一般住民だけではありません。医療専門職の人たちにも、なかなか届かないと感じます。
情報発信にも工夫しながら取り組んできましたが、あまり効果的ではありませんでした。
短い文章や絵文字、動画でのコミュニケーションが一般化した今、長い文章は読まれなくなっていく傾向にあります。学術分野でもこの流れには逆らえなかったのでしょう。医学論文でもインフォグラフィックスを取り入れた論文要約、Visual Abstructが普及しました。
ツイッターやインスタグラムなどのSNSを活用した取り組みは、散発的には受け入れられているようにみえます。
こうした最近の流れをうけて、どのように情報発信したらよいのかいろいろな視点からの意見をうかがいたいと思い立ち、トークイベント「表現としての医療・健康情報—情報をデザインし発信するということ」を企画しました。この企画詳細は、後日発表予定のイベントレポートをご参照ください。
このイベント企画の過程で考えたことを、特集記事としてここに書いておきたいと思います。
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