6月号です。
6月というと、爽やかで過ごしやすい過ごしやすい時期というイメージがあります。それから、地域によっては梅雨入りも近づきますね。暑い夏と寒い冬以外は、気温と気候の変動を伴いながら季節が移行するため、『季節の変わり目』という言葉が、便利に使われています。
季節の変わり目には不調を訴える人が増えるといいますが、根拠があるのでしょうか?
例えば頭痛の場合、1年間の頭痛日記と気象庁のデータを用いて、天気・気圧変化との関連を調べた日本(宇都宮)の研究【1】があります。その結果ですが、片頭痛の頻度は、頭痛が発生した日から翌日までの気圧差が5 hPa以上低下したときに増加したと報告されています。一方、フランス(ウイーン)の日記ベースの比較研究では【2】、 片頭痛と頭痛に対する気象要因の影響は小さく、疑わしいと結論付けています。【1】はサンプル数が22、【2】は238と10倍程度の差があります。【1】の結果が偶然出た結果かもしれないように見えますし、根拠があるかと言われるとわからないですが、経験的に関連がありそうに思えます。(実際、天候変化を用いて頭痛の起きやすい時期を予測するアプリがありますよね)
前置きが長くなりましたが、今回は片頭痛の話題を取り上げます。新しいエビデンスが見つかったわけではありませんが、最近、頭痛薬の相談を受けるケースが増えているので、記事にしました。
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