8月号です。
本当は癌の話題を書きたいのですが、気になる話題が横から入り込んでくるんですね。気が付くと、普段の仕事で最も数多く扱う排尿に関する話題ばかり選んでいます。
夏の暑い時期は、尿が濃くなるからなのか、尿路結石や細菌性膀胱炎の相談が多くなりますね。一方で寒くなると、頻尿や尿意切迫感の相談が増えます。排尿に関しては、生きている以上、ついて回る話題と言えるでしょう。
ところで、小学生のお子さんが親御さんと一緒に泌尿器科医を受診するケースもあります。その一つが夜尿症です。2016年にガイドラインが改訂されていますが【1】、夜尿症は以下のように定義されています。
1) 5 歳以上の小児の就眠中の間欠的尿失禁である
2) 昼間尿失禁や,他の下部尿路症状の合併の有無は問わない
3) 1 か月に 1 回以上の夜尿が 3 か月以上続くもの
4) 1 週間に 4 日以上の夜尿を頻回,3 日以下の夜尿を非頻回とする
私の薬局を訪れる患者さんの背景は多様で、男の子も女の子もいますし、低学年の子もいれば高学年の子もいます。太っている子もいれば、痩せている子もいます。運動部やクラブに所属して、放課後遅くまで活動し、家に帰ってご飯を食べてすぐ寝てしまうお子さんもいます。
修学旅行のような宿泊を伴う行事に安心して参加できるようになることを目標に治療を始めるお子さんが多いように思いますが、なかなか思ったように症状が改善しないケースもあります。
薬や日常生活の工夫で何かできることはないのか、色々探ってみたいと思います。
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