こんにちは。デザイナーの川名です。医療分野を専門に扱っていて医薬品、医学書、医療施設、官公庁や教育機関などの仕事をしています。医療に関わる情報が的確・正確に伝わることに、グラフィックやウェブのデザインを通して携わっています。
情報の最適な形を考える
梅雨時らしく、不安定な天気が続いています。
朝起きると、今日は雨なのか晴れなのか、毎日気になりますね。まあ私はほとんど出かけないんですが。
我が家のスマートスピーカーは「おはよう」と話しかけると、今日のお天気と最新のニュースを教えてくれます。
先日、スマートスピーカーが「今日は、曇のち雨です」と言うので、息子が「何時から雨なの?」と訊きかえしました。これだけ天気が不安定だと、いつから雨で、またいつ止むのか気になるので、訊きたくなるのもわかります。しかし、スマートスピーカーの返事は「よくわかりません」。色々と聞き方を変えても「すみません。よくわかりません」と繰り返すばかりだったので、息子は諦めて学校に行きました。
もしもスマートスピーカーがこの質問に答えてくれるのだったら…例えばこんな感じになりますでしょうか。
「正午より小雨が降りますが、14時前には止むでしょう。しかし18時頃から夜半までは大雨となります」
これを音声で聴くのは、長くてわかりづらいですね。そもそも天気予報は必ず当たるわけでもないし、あまりスマートな方法とは言えなさそうです。スマートスピーカーに、時間ごとの天気の移り変わりを、お知らせする機能をつけないのは今のところ正解だったのでしょう。
日中のお天気って、言葉で説明するのはなかなか大変だなこりゃと思いました。
でも表にするとどうでしょう?
我々がいつも見ている天気予報で、何時ころから雨なのか、すぐわかりますね。
こういうとき、情報は聴くよりも読むよりも、見る形にするのが正解なのだと思います。天気予報はすでに視覚化された情報と言えます。視覚化されると随分わかりやすいですね。
「読むこと」「聴くこと」「見ること」すべて情報です。
うちに0歳の娘がおりますが、何でも口に入れて確かめています。
舌で味わう味覚も情報ということでしょう。
日常において、我々はそれらを使い分けています。
ただ悪い意味で型にはまると、「情報の最適な形」を考えることを忘れがちです。
難しいことを難しい言葉で説明するような職人技もいいですけど、違う表現方法も実はあるのかもしれませんね。歯を食いしばって、一つの表現方法を突き詰める愚直さは尊ばれるべきですが、たまにはユルく、ちょっとモノの見方を変えてみることも、新しい発見があると思いませんか。
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