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わかりやすさが優先される
大量の情報が行き交う時代、わかりにくい情報は敬遠され、わかりやすい情報が希求される風潮があります。
情報量が格段に増えているにも関わらず、情報の質や正しさが吟味される機会は多くならず、気づけば世の中は「わかりやすい表現」であふれてしまいました。
正しくなくても、わかりやすければいい。
わからなくても、わかりやすければいい。
正しさやわかることよりも、わかりやすさが優先されてしまいがちな傾向に、いささか違和感を覚えています。
正しさは変なるもの
とはいえ、正しさについて、的確に言い当てることも容易ではありません。
正しい情報と言った時、僕らは常に情報は時間を含む「変」なるものという前提を踏まえる必要があります。そういう意味では絶対的に「正しい情報」など実在せず、人は情報に含まれる妥当性の痕跡のようなものをかすかに垣間見ることができるだけなのかもしれません。その痕跡を見つめようとするプロセスの中にこそ、情報に正しさが宿るといってもよいように思います。
時間を含む「変」なるものとしての情報-現代社会における医療情報との向き合い方- から
科学的な正しさも、時代の変遷によって変化していくものです。反証可能性は科学の必要条件であり、正しさが変遷していくこと自体は避けられないことです。
むしろ、正しさが痕跡のように残っていくことで、科学性が担保されていることを確かめられる、と言えるでしょう。
正しさは変なるもの、可変性があるものです。その可変性のために、何が正しいのか、わかりにくなるという側面もあるでしょう。
変化するものはわかりにくく、敬遠されるため伝わりにくい、という構図になっているのでしょう。
わかりにくいことをわかりにくいまま伝える
わかりにくいことをわかりやすく伝えようとすればするほど、「何か」が失われていく感覚があります。わかりにくいことをそのまま取り扱うことで、残される「何か」があります。
その「何か」には、変なる正しさなど、大切なことも含まれているのではないでしょうか。
わかりやすい表現であふれてしまった時代に、失われつつある「何か」をわかりにくいまま伝えるには、どうしたらよいのでしょうか。わかりにくいまま取り扱うには、どんな方法があるのでしょうか。
こんなことを考えていたら、2019年に開催した「表現としての医療・健康情報」を思い出しました。そろそろ続編を企画したいと思っていますが、このあたりのテーマも面白そうです。
挑戦はつづきます。これからも「何か」について、考えていきたいと思います。
新連載スタート
今月号から新連載「鍼灸と地域医療」がスタートしました。「病鍼連携連絡協議会」とのコラボ企画となります。連載でのコラボ企画は初めてとなります。
鍼灸の基本的知識からエビデンス、さらには病鍼連携について、深く理解していただける企画となっております。
協議会のメンバーのみなさまに記者を持ち回りで担当していただく予定です。ご期待ください。
地域医療編集室へご参加ください
地域医療ジャーナル運営チームも設置するオンラインコミュニティ「地域医療編集室」ではメンバーを募集しております。詳細はこちらです。
まだまだ小さな活動ですが、メンバーで意見交換しながら、ひとつひとつ構想を実現させていきたいと考えております。参加には月額料金を設定させていただきますが、参加資格要件はありません。医療に従事していない方も広く募集しております。
特に、医療における「エビデンス・情報発信・芸術」の活用、のいずれかの分野に関心があり、楽しく積極的に参加できる方が適しています。
コロナ禍による醸成期間を経て、新たな時代に即した活動展開ができればと考えております。
地域医療ジャーナルの記事をさらに読み深めよう、という新しい活動「地域医療ジャーナル 深読み会」が発足しました。
活動の記事は毎月掲載しております。興味のある方は、地域医療編集室まで。
note版、あります
地域医療ジャーナル「note版」を2020年10月創刊いたしました。
記事を単体で購読したいというご要望にお応えして、ウェブマガジンに掲載した会員限定記事をそのまま、noteで記事ごとに購読できるように掲載いたしました。記事内容はウェブマガジンと同じ内容となっております。連載記事ごとに楽しみたい、という方はご活用ください。
また、記事のコメント欄をご活用いただくことも可能です。ここで記者からの追加報告コメントなど、新たな活用方法も見いだしていきたいと思います。
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それでは、今月はこのあたりで。また来月、お会いできることを願っております。
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