地域医療ジャーナル ISSN 2434-2874

地域医療ジャーナル

2021年10月号 vol.7(10)

咳止め薬とプラセボ効果

2021年09月27日 20:11 by hatabo
2021年09月27日 20:11 by hatabo

薬局薬剤師のhataboです。

少し寄稿を休んでいる間に10月になりました。もう2021年の下半期ですね。毎年、何かに忙殺されて過ごしている気がします…。今年の上半期は、ワクチン集団接種が生活のメインでした。世の中もそうでしたよね。日常生活での会話や、カフェでコーヒーを飲んでいるときに耳にする会話まで、ワクチンの話題でした。集団接種では、日曜の朝8時から、新型コロナワクチンを希釈分注する作業に従事していました。私の地元では10月いっぱいで集団接種が終了します。早く、たくさんの方にワクチンが届くことを願っています。

10月号は「ノセボとプラセボ」特集です。ノセボ(nocebo)とは、ラテン語で”Ⅰshall harm”の意味だそうです。harmは害という意味ですから、好ましくない効果のことですね。一方、プラセボ(placebo)は、”I shall please”の意味だそうです。直訳すると、私は満足するだろうという意味で、好ましい効果のことです【1】。実際、プラセボの方が、一般に広く認識されている言葉ではないでしょうか。

薬局でよくある、もしくは実際にあった患者さんとのやり取りを思い返しました。

  • (薬が効いているか?という医療者の問いに対して)効いている気がする(プラセボ?)

  • あなたから受け取る薬は良く効く(プラセボ?)

  • (形が)大きい薬は強い薬ですか?(ノセボ?)

  • ジェネリック医薬品に変更したら、口が渇くようになりました(ノセボ?)

  • このジェネリック医薬品会社は、コロナワクチンと同じ会社ですか?やったね!(プラセボ?)

どうでしょう。薬の実際の効果以前に、医療者と患者の信頼関係や、形状、イメージなどの人の認識が及ぼす影響が大きい気がしませんか?言い換えると、プラスの認識を持ってもらうことで、薬の効果を上手く引き出すことができるかもしれません。わかりやすい例として、咳止め薬に関するお話をしたいと思います。

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