もはや不定期で寄稿しております、薬局薬剤師のhataboです。
ところで、私は学校薬剤師として小・中学校4校を担当しております。業務の内容は、学校環境衛生(換気、採光、照明など)の維持管理に関する指導・助言、健康相談、保健指導などです。特に、換気に関して、アドバイスを求められる場面は増えましたね。「環境衛生」とは見えにくいものですが、コロナ禍になってから炙り出されているもののように思います。
また、業務の一環として、薬物乱用防止教室やくすりの正しい使い方教室の講義を担当することがあります。薬物乱用防止教室、と言われると、中学高校あたりでそういう授業があったなあと思い出す方が多いでしょう。一方、くすりの正しい使い方教室は、中学の学習指導要領に組み込まれたのが平成21年で、ここ10数年来、実施されるようになったものです。
危険・違法薬物、市販薬や医療用医薬品の不適切使用が起こす薬物依存の問題や、最近ではコロナ禍におけるイベルメクチンの話題がありましたが、それぞれ独立した問題ではありません。どちらも薬の不適切使用が原点にあります。人が生まれてから死ぬまでの過程で、薬と関わる場面は案外多いです。私は、学校教育の段階で「くすりの正しい使い方」を教えることは、命を大切に扱うことを教えることに繋がり、大人になって社会で生きていくはじめの一歩の授業として捉えています。みなさんはどのように思いますか?
先日、担当している小学校で、6年生を対象に「くすりの正しい使い方」授業を行いました。コロナ禍において市販薬を活用する場面も多くなり、改めて薬との付き合い方を見直すことが多くなった今、この場を借りて記事にしようと思います。
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