地域医療ジャーナル ISSN 2434-2874

地域医療ジャーナル

2018年11月号 vol.4(11)

ねこでも読める医学論文 第3話「認知症治療薬の有効性」

2018年10月28日 13:58 by ph_minimal
はじめに
 
今年の医療系ニュースの中で個人的にインパクトが大きかったフランスの認知症治療薬の件についてとりあげたいと思います(時事ネタとしてはいまさら感が漂いますが…)。
 
この話題、ねこ薬剤師たちも興味を示したようです。さっそく、論文を読んで、有効性について議論しようという展開になりましたので、さっそくねこ薬局の物語へバトンタッチしましょう!
 
 
ねこでも読める医学論文 第3話「認知症治療薬の効果」
 
↑カップうどんにお湯を入れて、ご満悦の表情でおなじみのちゃぶ台に戻ってきたみに丸と、新聞を読んで驚きの表情をあらわにするはかせの図
 
 
はかせ「な、なにィ!!?」
みに丸「急に大きな声を出さないでくださいよ。どうしたんです?好きな女優さんが電撃結婚でもしたんですか?女優さんとお付き合いだなんて、ボスには無縁の話なんですからそんなことで一喜一憂しないでくださいよ。女優さんがボスを好きになるわけ…」
はかせ「ん!?なにか言ったかね?(ジロリ)」
みに丸「い、いえ…(咳払い)。ところで何か気になる記事でもありましたか?」
はかせ「フランスで認知症の薬が保険から外れるらしいぞ(※1)。」
みに丸「えっ!!?」
 
※1
対象となるのは認知症治療薬として国内でも使用されている下記の4剤
[コリンエステラーゼ阻害薬のドネペジル(アリセプト®)、ガランタミン(レミニール®)、リバスチグミン(イクセロン®、リバスタッチ®)の3剤と、NMDA受容体拮抗薬のメマンチン(メマリー®)]
保険適応外ということで、全額自己負担となる模様。
 
 
みに丸「ボス!どういうことなんですか!?効果がないってことですか!??(バンッ)」
はかせ「うわっ、ちゃぶ台を叩くな!ほらみろ、きみのカップうどんの汁がこぼれたぞ。」
みに丸「ああ、しまったぁ!ボスのせいですよッ」
はかせ「人のせいにするんじゃない!(バンッ)」
みに丸「うわっ、ボスこそ"バン"しないでくださいよ!」
はかせ「おお、すまんすまん。でもすごいニュースだろう?」
みに丸「はい。びっくりしました。だって、日本ではガイドラインでも推奨されている薬ですよね。(※2)」
はかせ「そうだな。はじめて世に出た認知症治療薬ドネペジルは、特許が切れる前は全世界で年間3000億円以上売り上げたこともあるそうだよ。」
みに丸「ひぇ~。すごいですね。でもそんな薬が保険適応から外れるって…。とんでもないことになりましたね。ぶっちゃけ認知症の薬って効くんでしょうか?」
はかせ「ふむ。どの程度、効果があるのかってことだな?今回は、認知症治療薬についてとりあげてみようか。」
 
※2
認知症疾患診療ガイドライン2017において、アルツハイマー型認知症に対して、ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン、メマンチンはいずれも有効性を示す科学的根拠があり、使用するように勧められると記載されている。
 
 
はかせ「どの薬にしようか。4種類ともウチは在庫しているけれども。」
みに丸「リバスチグミンのパッチにしましょう。あれをペタッと貼ったところでそんなに効くのかなぁ…て思っちゃいますよね。」
はかせ「よし、せっかくだから、日本人を対象とした研究を取り上げようか。」
みに丸「りょ!(※3)」
はかせ「友達とのLINEじゃないんだから、略すんじゃない!」
 
※3
若い人たちの間で、LINEでのやり取りの際に、"了解"の略として使われていたらしいが、この表現自体、もう古すぎて死語なのかもしれない。筆者が"若い人たち"に属していないので不明である。
 
 
はかせ「では、いつものように図解でまとめよう。」
みに丸「お願いします!」
 
文献[1]を基に作成
 
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