新連載「医療×web3」が開始しました。これを機に、本誌でもweb3に対する理解が深まっていくことを期待しています。
さて、ここでこれからの情報発信のあり方について、ぼくの所感を書いてみたいと思います。
これからの展開・未来を考える上で重要なテーマになると思われますが、気軽な気持ちで書いています。本稿は十分な解説や論拠を示さない実験的な記事となっていること、あらかじめご了承ください。
パブリック(SNS)からコミュニティへ
SNS上の情報発信で批判に晒され、誹謗中傷を受けることもしばしば目にするようになりました。ユーザーが爆発的に増え、一瞬で世界につながるプラットフォームとなった今、個人のつぶやきを誰が目にするか予測できません。ひとたび汚染された、俗に「荒れている」環境になってしまうと、清らかな環境を取り戻すことは簡単ではなさそうです。
これに対して、情報が届く範囲が限定されるコミュニティ内での情報発信には安心感があり、経験的には有益な情報も多いと感じます。情報発信の中心はリスクを伴うオープンな場から、安全でクローズドな環境へ移行しつつあるように感じます。
Slackなどのビジネスチャットツールを活用することで、SNS感覚でコミュニティ発信ができるようになりました。最近ではDiscordが活用されることも多くなっていますが、コミュニティ機能が充実してとても使いやすいツールです。DiscordはSNSの機能を代替していくかもしれません。
こういったツールの普及とともに、情報発信はパブリックからコミュニティへ、この風潮はおそらく当面変わらないでしょう。
プラットフォームから個人へ
情報流通にブロックチェーンが関与することによって、この流れはさらに加速しています。NFTを活用すれば、デジタル情報を保有者(ウォレット)の識別情報とともに流通させることができます。ブロックチェーン上に情報を刻むことで、特定のプラットフォームに依存しない情報発信がすでに可能となっているのです。
新たな組織形態である「分散型自律組織」(DAO)も、オンラインコミュニティの運営にブロックチェーンを導入することで実現できます。
このような一連の情報流通の進化のことをweb3と呼んでいますが、徐々に社会へ浸透しつつあります。医療現場での活用と変革も進んでくるはず。準備をしていきたいと思います。
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