地域医療ジャーナル ISSN 2434-2874

地域医療ジャーナル

2022年08月号 vol.8(8)

relevantな医療について考える

2022年07月30日 18:53 by bycomet
2022年07月30日 18:53 by bycomet

 

人は、自分に関心のあることしか関心を持たない。
だからこそ、広い視野でとらえるようにしたい。

ざっくりといえば、今回はこんな話です。

 

治療の決断の場面で

医療の実践、特に治療の選択の場面において、このようなことがよくおこります。

  • 治療に効果があるというエビデンスがあっても、選択しない。

  • 治療に効果がないというエビデンスがあっても、選択する。

人の関心は多様なもの。
治療が有害だとわかっていても、その道を選択することがあります。
医療者にとっては、おなじみの光景です。

 

自分に直接関連のある関心で治療を決断していく

こんな選択をしてしまった経験、あなたにも何か心当たりがありませんか?

誰しも合理的な判断よりも、自分に直接関連のある判断のほうを優先することがあります。
たとえそれが自分の生命を左右するような、重要な決断においてでさえも。

自分に直接関連のある関心で治療を決断していく医療のことを、
ここでは「relevant(な医療)」と呼ぶことにします。

relevantは関連する、関係のある、といった意味あい。
自分の関心によって判断するという本稿の文脈では、「関心相関性」というコトバのほうがしっくりきます。
日本語にしても、カタカナにしても(レレバント?レリヴァント?)、ちょっとすっきりしないので、あえて英語のままで表記しておきます。

このような現実的な決断について、もう少し深く知ってみたいと思います。
関心を知ることは、エビデンスを知ることと同じくらい、いや、それよりもっと大事なことのように感じるからです。

 

過去記事「ステップ4の事例集積を」の続編

実はこのテーマ、ひとつの記事にしたことがあります。

2020年10月号 vol.6(10) ステップ4の事例集積を

EBM (Evidence-based medicine)の実践において、エビデンスを実際にどう適用するか、というステップ4に該当する部分です。
EBMはエビデンスの質ばかりが注目されがちですが、臨床医としてはエビデンスのその先のところが最も重要であり、おざなりになっているのではないか、という問題提起でした。

今回はこの記事の続報という位置づけになります。
(あれからもう、1年以上経っているなんて!)

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