読者のみなさま、今月号も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
特集号「消えゆくエビデンス、消えゆく医療」は、いかがでしたでしょうか。
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「消えゆくエビデンス、消えゆく医療」
2020年5月4日。特集号のテーマとして「消えていくエビデンス」を提案させていただきました。
新型コロナウイルスの新薬について、報道などで話題になっていた時期でした。
注目の新薬など効果が謳われるエビデンスばかり注目され、実は効果がなかったり有害だった治療はひっそりと消えていきます。
新薬開発の悲しい歴史を忘れて、新薬への期待に沸き立つ世の中に、一石を投じる特集号を作りたいと思います。
新薬開発の悲しい歴史を忘れないように、企画にしておきたい、と考えたからです。
コロナ禍において、医療環境は大きく変化しました。特に受診抑制など、市民の受療行動の変化は顕著であることは、現場で実感しています。これを裏付けるように、医療保険医療費総額は前年との比較で大幅に減少し、減収となった医療機関では経営危機に瀕しているとの報道もあります。
こうした情勢から感じたことは、「もはや、医療はこれまでの医療ではなくなった」ということです。
消えていくのはエビデンスや新薬どころではない。従来の医療も消えていこうとしているのではないかと。
2020年6月22日。テーマを「消えゆくエビデンス、消えゆく医療」に変更することにしました。編集チームでのテーマの説明はこちら。
いろいろなイメージや解釈が広がっていくことに、テーマ設定の意義があると感じています。ぼくが最初にイメージしたことは、効果があるという新薬のエビデンスがいつの間にか消えている(効果がないばかりか害があるとわかる)という経験のことです。
さらに派生して、医療の意義や価値、さらには医療の専門性といった、医療の本質的なものが消えゆこうとしているのではないか、と感じることがあります。
そういったことを特集で取り扱えないか、と思います。思いつきで書いていますが、気軽にご意見ください。
もう戻れないかもしれない従来の医療の姿をイメージして、「消えゆく医療」と表現しました。この光景が、消えゆくエビデンスのイメージとまさしくぴったりに思えたからです。
こうしたテーマを汲んでいただき、記者のみなさまからご寄稿いただきました。いつものように力作揃いのすばらしい記事、ありがとうございました。
記事からいろいろなインスピレーションがえられました。そして、このテーマの普遍性について、気づきもありました。これまでの特集と同様、ここで終わらせるつもりは毛頭なく、これから何らかの活動展開につなげていきたいと考えております。
読者のみなさまからも、ご意見・ご感想、そして新たなインスピレーションとなる刺激をいただければ幸いです。
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note版、はじまる
先日、2020年ニュース vol.6(news) にてご案内いたしましたが、地域医療ジャーナルは「note版」をはじめます。サイトはこちら
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特に、医療における「エビデンス・情報発信・芸術」の活用、のいずれかの分野に関心があり、楽しく積極的に参加できる方が適しています。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、今月はこのあたりで。また来月、お会いできることを願っております。
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