世の中には,さまざまな料理のレシピ(以下,単に「レシピ」と呼びます)が存在します。料理本や雑誌だけでなく,インターネット上でも見ることができます。料理人や料理研究家といった専門家だけでなく,一般の人も広くレシピを公開できる時代です。
レシピの書き方に正解はありません。しかし,レシピを上手に書く方法はあるようです。それは,上手に書かれたレシピと下手なレシピを比較するとよくわかります。上手に書かれたレシピでは,食材の準備や下ごしらえから料理の味まで,読者にイメージさせることができます。一方,下手なレシピでは,どんな材料をどれだけ用意すれば良いのかが曖昧だったり,調理工程が分かりにくかったりします。
レシピを公開する目的は人それぞれです。しかし,わかりやすく、正確なレシピを公開したい。これは、レシピを公開する人に共通する思いではないでしょうか。
今回紹介する『おいしさを伝えるレシピの書き方Handbook』(レシピ校閲者の会 編)は,その名の通りレシピの書き方を紹介した一冊です。本書を読むことで,レシピの上手な書き方を学ぶことができます。
本書は、料理本や料理雑誌でのべ10万以上ものレシピを見続けてきたベテラン校閲者たちが知恵を出し合い、意見を交わしてまとめた、わかりやすいレシピの書き方の本です。
本書は4つの章から構成されています。以下では,各章の内容を簡単に紹介します。
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