企画特集「エビデンスと現実をつなぐ」
読者のみなさま、今月号も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
特集号、いかがだったでしょうか。
今回も楽しく編集作業させていただきました。興味深い視点をいただき、大きな収穫がありました。
気になった部分を切り取って集めてみます。詳しくは、本文をぜひご覧ください。
主張したいことに合致するようにエビデンスをこじつけることができてしまうので、それっぽいエビデンスを提示して、もっともらしい主張をすることは可能だということは頭の片隅に入れておくとよいでしょう。
現実とつながってこそ「エビデンス」が「エビデンス」たりえます。そのために欠かせないのが「合意形成」ですが、そこに到達するのは容易ではありません。その主たる要因の一つが、専門家と非専門家、医師と患者間の「情報の非対称」であることは否めません。
エビデンスと現実をつなぐには、情報と人を媒介する有機的なしくみが必要でしょう。そのしくみが人なのか、組織なのか、ツールなのか、システムなのか。まだよくわかりませんが、実証実験を繰り返しながら、解決策を探っていきたいと思います。
エビデンスと現実をつなぐために必要なことは、公共と生活に向き合うためのフレームワークである。
エビデンスと現場をつなぐことはとても困難だ。医療者も患者もともに大きな負担を強いられる。その負担をかけてでもつなぐ必要があるのかどうか、怪しいところがある。論文を読まずに診療することなどできない。それははっきりしているが、説明なしに診療するのは案外ありだと思う。
新型コロナ感染症の流行は、エビデンスそのものの意義が問い直される契機となったと、あらためて感じました。
医療の作法は大きく変化してきましたが、これを原動力に何かが生み出されるのではないか、という期待も感じられます。
これを礎に、ここで提示された視点を意識しながら、日々の診療にあたっていきたいと思います。
みなさまからいただく反響が、記者の原動力となります。
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今回からアイキャッチ画像にイラストも採用しています。
写真よりやわらかい印象になりますね。
これからも活用していこうと思います。
(イラストの時代ですね。イラストACさん、ありがとうございます。)
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それでは、今月はこのあたりで。
また来月、お会いしましょう。
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