[特別寄稿] エビデンスを説明することの不可能性
記事テーマ:企画特集
1990年代前半のEBM登場以降、論文結果を患者に役立てることは、最も心血注いで行ってきたことの一つだった。論文を読んでは患者に説明するといえば何でもなさそうだが、あっという間に30年が経過して、正直説明すればするほどうまくいかない現実があり、まともに説明し…
新型コロナウイルス感染症の流行とともに、
専門家の発信する医療情報の質について、
これまでになく世間の関心を集めるようになりました。
その反面、
エビデンスを現実に適用する効果的な方法論が、
いまだに備えられていません。
医療情報を発信する側の責務として、
エビデンスと現実をつなぐための具体的な方法を
構築する時期に来ている、と感じています。
本企画では、
地域医療ジャーナルとして、記者として、医療に関わる者として、
次の展開につながる新たな提案ができればと考えています。
特別寄稿を含む企画記事と連載記事、あわせて6編を掲載いたします。
ゆっくりとお楽しみください。
記事テーマ:企画特集
1990年代前半のEBM登場以降、論文結果を患者に役立てることは、最も心血注いで行ってきたことの一つだった。論文を読んでは患者に説明するといえば何でもなさそうだが、あっという間に30年が経過して、正直説明すればするほどうまくいかない現実があり、まともに説明し…
記事テーマ:企画特集
僕たちは「真実」だと確信している情報に基づいて意思決定を行っている。少なくとも「ウソ」だと確信して物事の最終判断をすることは希であろう。しかし、この場合の真実とは「相対的真実」であって「絶対的真実」ではない。ある人にとって、真実だと確信されるものが、別の誰か…
記事テーマ:企画特集
はじめに現実とつながってこそ「エビデンス」が「エビデンス」たりえます。そのために欠かせないのが「合意形成」ですが、そこに到達するのは容易ではありません。その主たる要因の一つが、専門家と非専門家、医師と患者間の「情報の非対称」であることは否めません。医学図書館…
記事テーマ:企画特集
はじめに今月は特集号「エビデンスと現実をつなぐ」です。では、参りましょう!ねこと学ぼう、おくすり情報 番外編「エビデンスと現実をつなぐ」みに丸「なんですか、これ…」はかせ「オーナーの書置きだ」みに丸「去年も似たようなことがあった気がするけど」過去記事http…
記事テーマ:企画特集
「この情報検索、誰かやってくれないかな。」 時間のない診察室で、日々感じることが解消できないでしょうか。 インフォメーショニスト(Clinical informationist)を育成し、医療チームに組み込んでいきたい。特集『エビデンスと現実をつなぐ』に…
記事テーマ:患者と図書館
聖隷佐倉市民病院図書室 山口直比古1 はじめに文芸雑誌である「小説新潮」の2022年9月号は医療小説特集で、南杏子さんや日下部羊さんなどの医師である作家による、医療に関わる短編小説が何篇か掲載されています。そうした小説と同時に「ルポ患者たちの図書室」と題され…
記事テーマ:編集部から
企画特集「エビデンスと現実をつなぐ」読者のみなさま、今月号も最後までお読みいただき、ありがとうございました。特集号、いかがだったでしょうか。今回も楽しく編集作業させていただきました。興味深い視点をいただき、大きな収穫がありました。気になった部分を切り取って集…
「世界なんて簡単に変わるはずがない」 多くの人は疑いようのない事実だと考えてい…
渦中にいると気づかないぐらい ささいな判断の違いが 後になって大きかったとわか…
人らしさ それは人間が持つ、魅力的で神秘的なもの。 その聖域が 人工知能(AI…