地域医療ジャーナル ISSN 2434-2874

地域医療ジャーナル

2016年11月号 vol.2(11)

不眠症は薬で治したほうがいいのですか?

2016年10月20日 10:23 by 89089314
 寝苦しい真夏の夜もずいぶん昔のことのように感じられる、夜には涼しい風が吹く季節になりましたね。しかし、涼しくなったらぐっすりと眠れるのかと思いきや……眠れない!このような経験をされておられる方もおられるのではないかと思います。

「眠りたいのに眠れない」

 これってつらいですよね。それなのに不眠の悩みなんて全くなさそうな人から、

「少々寝なくたっていいじゃん死ぬわけじゃないんだし」

 なんてことを言われても困っちゃいますよね。
 不眠症を放置しといていいのかよ!?寝不足が続いたら頭がおかしくなって病気にでもなってしまうんじゃないか?
 と、不安に思ったりもするかと思います。そのような不安はますます不眠の原因になりかねず、まさに負のスパイラルに陥る可能性が大変懸念されるところです。


 さて、実は、実際に「不眠」そのものがうつ病とか統合失調症とかいった精神疾患の原因になるのかどうかは、結構微妙なところがあります。それらの疾患は基本的には脳内の神経伝達の不調という内因性の原因があるとされており、不眠がうつ病を引き起こすのか、うつ病などの前駆症状として不眠が現れるのか、はっきりと分かっているわけではないからです。(ただし一旦うつ病などになってしまうと不眠は疾患を増悪・再燃させる因子にはなります)
 そういった感じで、不眠そのものが直接何か病気の原因になるかどうかは何も分かっていないのか?とちょっとPubMedを検索してみますと、不眠が心血管疾患や糖尿病などの危険因子であるという論文が見つかります。
 今回はそこから、不眠症が引き起こすこと、不眠症治療によって引き起こされること、これらのエビデンスをゆるゆると巡ってみたいと思います。

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