私の薬局は、市の(元は村の)診療所のそばにある決して大きくはない薬局ですが、この半年ぐらいでがん患者さんから受け付ける処方箋が倍増しました。病名も様々です。団塊の世代が75歳、団塊ジュニア世代も50歳代に突入することから、がん罹患が増加しており、いよいよ地域で支える身近な病になってきたんだなと実感しています。
ところで、今年の1月期のテレビドラマは医療物が6本放送されていました。医療従事者としてはどれも気になりましたが、私は「アライブ がん専門医のカルテ」というドラマを観ていました。医療ドラマというと、外科医がカッコ良く手術する場面が多いイメージがありますが、アライブというドラマは腫瘍内科医にスポットを当てることで、がん患者さんの生活、人生がくっきりと描かれています。
生活を支えるって大事なことだと思うんですね。がんの場合は医療を提供する側の目標がまずは命を守ることにありますが、がんと生きていく患者さんは、いかに快適に、元気な頃と近い生活を維持していくことを目標にしていると思います。病院にあるがん支援センターの看護師さんや、保険薬局の薬剤師が、普段の生活状況を聞き取りつつ、患者さんと医療をつなげる役割を担うのかなと、個人的には考えています。
薬の知識はもちろん大事なのですが、患者さんの話に耳を傾ける上で大事にしたい話題、がんと生活について、今月から数回に渡って書いてみようと思います。今回は、前立腺癌リスクと食事の話題です。
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