読者のみなさま、今月号も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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変わりゆく時代に適応する
新型コロナウイルスが全国に広がりながら、ふたたび猛威を振るっています。終息にはまだ時間がかかりそうです。
いつウイルスが侵入するかわからない中、日常生活も医療も、新しい変化にさらされています。
変わりゆく時代に、ぼくらの適応力が試されているようです。
これまでの常識にとらわれることなく、本誌でやるべきことは何か、どのように展開すべきか、考えていきたいと思います。
新規に1名の記者登録を行いました。新連載企画の準備も進めております。ご期待ください。
さらに、読者のみなさまからの動画投稿や企画提案も「お問い合わせ」から随時募集しております。地域医療編集室のメンバーからのご提案もお待ちしています。
ぜひ、情報をお寄せください。
消えゆくエビデンス、消えゆく医療
秋の特集号、テーマは「消えゆくエビデンス、消えゆく医療」を予定しております。
効果があるはずの新薬のエビデンスが、いつの間にか消えている、効果がないばかりか害があるとわかる、といった経験がしばしばあります。
医療そのものの意義や価値、さらには医療の専門性といった、医療の本質的なものが消えゆこうとしているのではないか、と感じることもあります。
「消えゆくエビデンス」はどのように生まれ、消えてきたのでしょうか。
消えゆくのはエビデンスばかりではなく、医療そのものが揺らいでいるのではないでしょうか。
こういった「消えゆくエビデンス、消えゆく医療」に焦点を当ててみたいと思います。
読者のみなさま、このテーマでのご寄稿を募集いたします。「お問い合わせ」からご連絡ください。
医療にやさしさとあたたかさを
現在運営しているオンラインコミュニティ「地域医療編集室」の基本コンセプトについて、あらためて考えています。少し説明を加えた草稿を、ここに掲載してみます。
やさしさ(寛容さ)
「治療効果って思っていたほどないのに、自信満々に勧めていいのかな?」
日常行われている治療について、治療効果を検討した論文(エビデンス)を読んでいくたびに感じてきたことです。
治療してもしなくてもあまり変わらないのなら、治療を強いたり、治療のために生活を犠牲にしなくてもいいのではないでしょうか。
治療しなかった不利益について納得していたのなら、治療しないという選択もありうるのではないでしょうか。
エビデンスで医療はもっと寛容になれる。ぼくはそう考えています。
あたたかさ(親近感)
患者さんと近くで話しているのに、距離を感じることがあります。
「苦しむ人に手を差しのべる癒し手でありたい。」
医療人になった時、誰もがそう思ったはずなのに、医療現場は忙しく、ゆっくり話を聞く余裕もありません。
人々や地域に歩み寄り、つながることで、医療にもっと親近感が生まれる。そう考えています。
安心
新型コロナウイルスの感染拡大によって、人々は医療を避けるようになりました。医療への過度な依存から解放され、医療とも適切な距離(ソーシャルディスタンス)を保つようになったようにみえます。
人々が求めているのは「安心のための医療」ではなく「安心」。これまで医療はひとつの安心材料になっていただけだったのです。
時代は変わりゆきます。死の不安に向き合う心の拠り所として、医療はどう関わりつづけるのか。これからも考えていきます。
現象
まだ言葉にもできない感情、違和感、モヤモヤってありますよね。医療は言葉でやりとりしていますが、言葉になっているのはごくわずか。氷山の一角です。
例えば、その人のもつ雰囲気とか、表情とか、姿勢とか。
まだうまく表現できないような「言葉以前」の「現象」にも、しっかりと向き合っていきたいと考えています。
「日常に溶けこむ」をキーワードに
医療人と人々、油と水のような関係は理想じゃない。
入浴剤のように、人々や地域の日常に溶け込むことはできないでしょうか。
新しい医療、一緒に考えてみませんか。
このようなコンセプトで活動しています。まだまだ小さな活動ですが、メンバーで意見交換しながら、ひとつひとつ構想を実現させていきたいと考えております。
参加には月額料金を設定させていただきますが、参加資格要件はありません。医療に従事していない方も広く募集しております。
特に、医療における「エビデンス・情報発信・芸術」の活用、のいずれかの分野に関心があり、楽しく積極的に参加できる方が適しています。
詳細はこちら。
それでは、今月はこのあたりで。また来月、お会いできることを願っております。
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