地域医療ジャーナル ISSN 2434-2874

地域医療ジャーナル

2021年01月号 vol.7(1)

情報の見え方を考えて自分で作る!インフォグラフィックのコツ【第7回】

2020年12月27日 22:25 by noriyoshi_kawana
2020年12月27日 22:25 by noriyoshi_kawana

こんにちは。デザイナーの川名です。医療分野を専門に扱っていて医薬品、医学書、医療施設、官公庁や教育機関などの仕事をしています。医療に関わる情報が的確・正確に伝わることに、グラフィックやウェブのデザインを通して携わっています。

地域によって異なるデザイン

今は昔、go to キャンペーンと呼ばれるものがございまして、金沢に行ったんですね。知人が国立工芸館のオープニングレセプションに行ったのをSNSで見かけたのと、また別の知人がギャラリーのオープニングに行っていたので盛り上がっているのか、金沢はと。

違う土地に行っても気になるのはデザインです。一番、私の目をひいたのは、これ!

面白いですね。道路にある自転車の通り道を示すピクトグラムです。東京のものは、こうなんです。

 

自転車ナビマークと言うんですね。東京のサインは正面から自転車に乗っている姿を描いています。

自転車ナビマーク・自転車ナビライン 警視庁 https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kotsu/jikoboshi/bicycle/menu/navimark.html

個人的に以前から、「正面から見た自転車の形をピクトグラムにするのは難易度が高い」と感じていて、特に初めて見たときは「このピクトグラムは、すぐに自転車だとわかるだろうか。横から表現してはダメなのか」と考えていました。

しかし、こうやって金沢のピクトグラムを見ると、こちらはこちらで若干の違和感がありますね。

自分の自転車は正面を向いて走っているのに、ピクトグラムは横倒し?なのが若干気になります。

身体的にそわそわしてしまいますね。

どちらもしばらくすれば、気にならなくなるのかもしれません。

「大丈夫です。すぐ慣れます」

とあるデザイナーが、ロゴデザインを提案した際の話を思い出します。

クライアントに「この形はちょっと変じゃないですか」と言われた時に、「大丈夫です。すぐ慣れます」と言って、通したそうです。

これもそういったものでしょうか。その意味ではデザインはデザイナーが恣意的に作り上げるものではなくて、あくまで利用者との相互理解やコミュニケーションのうえに成り立っているのだと思います。

地域の方々の評判を聞いてみればよかったですね。みなさんはどちらがわかりやすいですか?

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