地域医療ジャーナル ISSN 2434-2874

地域医療ジャーナル

2022年10月号 vol.8(10)

ねこと学ぼう、おくすり情報 第9話「眼の手術に影響する薬!?」

2022年09月30日 04:39 by ph_minimal
2022年09月30日 04:39 by ph_minimal

はじめに

 今回は眼科領域のおくすり情報です。薬の飲み合わせが重要であることは一般の患者さんもご存じかと思いますが、過去の服用情報も大事です。うっかり見落としそうになるピットフォールかと思いますのでしっかりおさえておきましょう。

ねこと学ぼう、おくすり情報 第9話「眼の手術に影響する薬!?」

~調剤室~

みに丸「次の患者さんは新患さんかぁ~。おっ、めずらしく眼科の処方箋だ。抗菌目薬が処方されてるぞ。在庫はあったっけなぁ~…。お、あったあった、在庫ヨシ!患者さんの問診票は…、なるほど、白内障の手術をするのか。ばい菌がいるとまずいから眼をきれいに無菌化するってことだな!」

はかせ「えっ、なんて??」

みに丸「あ、すみません。ひとりごとです」

はかせ「あ、そう。ひとりごと多いね」

みに丸「ぼくは思ってることを正直に口に出すタイプですから」

はかせ「『思ってることを正直に言う』と『思ってることを口に出す』は意味がちがう」

みに丸「ハッハッハー。まあまあいいじゃないですか。お薬手帳によると併用薬は胃薬のファモチジン(ガスター)か…。オッケー!では、お薬の説明、いってきまーす」

はかせ「はいよー」

 

~投薬カウンター~

みに丸「こんにちは。今日は抗菌目薬が処方されていますが、白内障の手術をするんですね」

患者さん「そうなんですよ。白内障の友人が手術したらとてもよく見えるようになったって聞いてね。私も白内障なので受けてみようかなと」

みに丸「ご友人のように、よく見えるようになるといいですね」

患者さん「そういや、眼科の先生にお薬手帳を見せてほしいと言われてね。ちゃんと持ってきてよかったよ。眼の手術に影響する薬があるんだね。私が飲んでいる胃薬は問題ないってさ」

みに丸「お薬手帳を活用していただき、ありがとうございます!」

患者さん「先生が前立腺の薬を飲んでいると注意が必要なんだって言ってたけど、私は今は飲んでいないからね。大丈夫だと先生に伝えたよ」

みに丸「“今は”ってことは…、以前は飲んでいたのですか?」

患者さん「先月に前立腺の手術をしておしっこが出るようになるまではずっと飲んでましたよ。10年以上になるかなぁ。」

みに丸「それって、このお薬手帳には載ってないですよね。ページを遡っても胃薬しか…」

患者さん「病院の中でもらってたのでお薬手帳にシール貼ってもらってないんですよ」

みに丸「ということは、眼科の先生はご存知ないということでしょうか?」

患者さん「そうだね。薬の名前はなんていったかな…?タムなんとか…」

みに丸「タムスロシンですか?」

患者さん「それだ!先生には伝えなかったけど、今は飲んでないんだから問題ないですよね?」

みに丸「ちょっとお待ちくださいね。念のためお調べします!」

※タムスロシン:α1受容体遮断作用により、尿道を緩めて尿を出しやすくすることで、前立腺肥大症の排尿障害を改善する。α遮断薬と呼ばれる前立腺肥大症治療薬の一つ。

 

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

ねこと学ぼう、おくすり情報 第8話「口内炎の薬でドーピング!?」

2022年09月号 vol.8(9)

ねこと学ぼう、おくすり情報 第7話「ビタミンのサプリメントで薬の効果減弱!?」

2022年08月号 vol.8(8)

ねこと学ぼう、おくすり情報 第6話「『他に飲んでいる薬はありません』 重複投与にご用心!」

2022年06月号 vol.8(6)

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

2022年11月号 vol.8(11)

新型コロナウイルス感染症の流行とともに、 専門家の発信する医療情報の質について…