にわかに、抗菌薬が話題になりつつあります。
厚生労働省が薬剤耐性対策に、いよいよ本腰を上げつつあるようです。
抗菌薬の不適切な使用を背景として、薬剤耐性菌が世界的に増加する一方、新たな抗菌薬の開発は減少傾向にあり、国際社会でも大きな課題となっています。
2015 年5月の世界保健総会では、薬剤耐性(AMR)に関するグローバル・アクション・プランが採択され、加盟各国は2年以内に薬剤耐性に関する国家行動計画を策定することを求められました。これを受け、厚生労働省において、薬剤耐性対策に関する包括的な取組について議論するとともに、「 国際的に脅威となる感染症対策関係閣僚会議 」のもとに、「 薬剤耐性に関する検討調整会議 」を設置、関係省庁とも議論及び調整を行い、2016年4月5日、同関係閣僚会議において、我が国として初めてのアクションプランが決定されました。
アクションプランを策定したところで現状の打開は難しいのではないか、声を上げるだけで具体的な動きがないのではないか、と思っていましたが、どうも本気で対策に乗り出すようです。歓迎すべきことです。
今回は、かぜに抗菌薬を処方してはならない(地域医療ジャーナル 2016年9月号)(前稿)にひきつづき、抗菌薬の話題について書いてみたいと思います。
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