0.はじめに
さて地域医療ジャーナルでは色々と挑戦させて頂いていて楽しい限りです。現在は非薬物療法と医療者特集を定期的に更新しておりましたが、ちょっと新たな挑戦をしていこうかと思っております。具体的には身体診察です。
身体診察ってのは、医者が聴診器をあてたり、触診したりするあれですね。検査至上主義の中で忘れ去られつつある身体診察にもう一度光をともすべく、その発見経緯や具体的な使い方、その解釈の仕方などを不定期に解説していきたいと思っています。
第一回はBarré徴候について。医療についてド素人だよ〜という人も分かりやすく読めるように頑張ります!
1.ある日のひとこま
**********こんなことを経験しました**********
研修医「先生、さっき救急車で運ばれてきた人相談しても良いですか?」
わたし「うんうん、どした?確か麻痺があるとか言ってたよね。」
研修医「はい、昨日の夜までは大丈夫だったらしいんですけど、今朝から右の手足に力が入らなくて歩けないって言うんですよ。」
わたし「あら。それは大変。」
研修医「でも診察してみるとあまりハッキリしないというか・・・」
わたし「ん?麻痺がないということ?」
研修医「少なくともBarré徴候は陰性なんです!」
わたし「なるほど〜。じゃあ一緒に見に行きますか。」
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2023年3月号 vol.9(3)
「世界なんて簡単に変わるはずがない」 多くの人は疑いようのない事実だと考えてい…
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