11月号の記事を書いています。例年より気温が高い日が多いとはいえ、秋田では朝晩の気温が10℃を切る日が増えました。徐々に寒くなる今の時期、私が勤務する薬局では、トイレが近い、急な尿意、漏れなど排尿に関する相談が増えます。
尿路感染症がなければ前立腺肥大や、過活動膀胱が背景にあるのですが、若い人でも外での作業や、温度管理がどうしても必要ゆえ寒い環境で仕事をしている人が受診するケースもありますし、膀胱は自律神経の影響を受ける臓器ですから睡眠障害などのストレスを伴って受診するケースもあります。中には、「柿の食べ過ぎじゃないか?」と指摘される方もいるようです。季節の果物ですし、カリウムを豊富に含み利尿作用につながっているのかもしれませんが、どうなんでしょう?
といった具合に、いろいろな方から相談を受けるんですね。必ずしも、高齢者がかかる疾患と決めつけずにどういう生活をしている人なのか知った上で対応するようにしています。
ところで、トイレが近い、急な尿意、漏れを主訴とする過活動膀胱を含む女性下部尿路症状診療ガイドラインには、薬物療法だけではなく行動療法について記載があります。実は薬物治療より優先される治療法なんですよね。病院を受診すると、まず薬が処方されることが多いと思いますが、行動療法だけでも症状が和らぐならその方が良いと思いませんか?もちろんすべての患者さんに行動療法が適応するとは限りません。
今回は「骨盤底筋体操」という言葉だけでも知ってもらえたら良いなと思いテーマを選びました。
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