花粉症シーズン真っ只中ですね。3月は決算期ということで棚卸を実施する薬局が多いと思いますが、花粉症シーズンと見事にかぶっていますね。花粉症の薬の種類が多くなってきて、在庫管理が悩ましいところでしょう。
というわけで、今回は花粉症の話題です。テレビで話題になったテープ剤について、ねこ薬剤師たちがその有効性と安全性を検討します。さっそく参りましょう!
ねこでも読める医学論文 第8話「抗アレルギー薬のテープは有効?」
みに丸「ハァクション!ハァクションッッ!!ふひぃ~~。いやぁ~、まいったまいった。」
はかせ「花粉症かい?ずいぶん、ひどいねぇ。」
みに丸「ほんとですよ、まったくもう! "春風が心地いい"みたいな話を聞くと、花粉症のぼくとしては、いやいや、心地悪いわ~って思いますね。」
はかせ「まあ、花粉症の人たちにとってはたまったもんじゃないだろうね。あっ、テレビを見てごらんよ。花粉症の話題だぞ。」
みに丸「ぼくはそれどころじゃないんですよ。テレビなんてどうだっていい!」
はかせ「テレビっ子のくせに、テレビを拒絶するとはずいぶんやさぐれているね。おっ、花粉症に効く貼り薬だってさ。貼付剤はひとつしかないから、これはエメダスチンテープ(アレサガテープ)のことだな。」
みに丸「へぇ~。ウチは在庫してないからよくわからないなあ」
はかせ「このエメダスチンっていう成分は、内服薬(レミカットカプセル)として販売されているんだけど最近ありまり見かけないね。」
みに丸「へぇ。ぼくはその薬ををみたことないですね。」
はかせ「そうかい。若いなぁ。時の流れを感じるなぁ。」
みに丸「ジジくさいこと言わないでくださいよ。あっ、テレビでアレサガって商品名が出ましたよ!」
はかせ「ほんとだ…。医療用医薬品の商品名を番組で出してる…。こりゃ、患者さんから質問が殺到するかもしれないなぁ…。ああぁ~…。」
みに丸「クリニックの先生からも問い合わせがあるかもしれませんね。」
はかせ「そうだね。事前に調べておいたほうが良さそうだなぁ」
みに丸「このテレビを見ていると、貼り薬ってことで画期的な雰囲気がして、いい薬なんじゃないかって感じがしますね。実際のところ既存薬と比べてどうなんでしょうね?さっそく調べてみますか!?論文はあるんですか!?」
はかせ「うむ…。そうだなぁ~、のんびり昼ごはんを食べたいんだけどな。」
みに丸「ボスのくせに、ずいぶんやる気がないなぁ。シャキッとしてくださいよ。」
はかせ「わかったわかった。そんなに身を乗り出してくるんじゃないよ。いろいろやることがあって忙しいんだからそんなに煽らないでくれよ。今回はゆる〜くテキトーにチェックしよう。じっくり吟味することも大事だが、業務の合間にパパッとチェックするという読み方も大事な気がするぞ!」
みに丸「単に、ボスのやる気がないだけのような気もしますが了解です!ボス、さっそく図解の用意を!」
ここからは論文を手元に置いて、ねこ薬剤師たちと一緒にお楽しみ頂ければと思います。
対象論文のURLはこちらです。
[1]Okubo K, Uchida E, Terahara T, Akiyama K, Kobayashi S, Tanaka Y. Efficacy and safety of the emedastine patch, a novel transdermal drug delivery system for allergic rhinitis: Phase III, multicenter, randomized, double-blinded, placebo-controlled, parallel-group comparative study in patients with seasonal allergic rhinitis. Allergol Int. 2018;67(3):371-379.PMID:29395965
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