2017年1月号の記事「『無益な治療』論とDNAR指示」で、16年12月に出された日本集中治療医学会の「DNAR指示のあり方についての勧告」について紹介しました。
DNAR(蘇生不要)指示が恣意的に拡大解釈され、「DNAR指示のもとに基本を無視した安易な終末期医療が実践されている、あるいは救命の努力が放棄されて」いる実態を指摘し、「DNAR指示は心停止時のみに有効である。心肺蘇生不開始以外は集中治療室入室を含めて通常の医療・看護については別に議論すべきである」など、改善に向けて7点が勧告されました。日本集中治療医学会倫理委員会は、この勧告に先立ち、学会内の評議員と医師会員、看護師会員に対して、DNR(DNAR)指示に関する現状・意識調査を行っています。上記の勧告と前後して学会誌に掲載され、ネットでも公開されているので、それら2本の調査報告を読んでみました。
http://www.jsicm.org/pdf/DNAR20161216_kangae_05.pdf
http://www.jsicm.org/pdf/DNAR20161216_kangae_10.pdf
いずれの調査も、インターネットのアンケートサービス会社のサイトを利用し、日本集中治療医学会のメーリングリストを使い、無記名での回答としたもの。回答期間は2016年10月13日から同27日までの15日間。
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